ひどい結果だった前日の悔しさがまだ身体に残っている。その日の予定を午前中に終わらせてお昼から一人、ペペさんに教えてもらったもう一つのポイントに入水することにしました。

橋の下のテトラが落とされているエリア。テトラの隙間にナマズがいるらしい。道具を決める前に潜ってみると水深はたぶん、5mくらい。流れもゆるやか。なんとなく動きやすそうなのでいつもの道具(フィンを着用、海用の銛)で潜ることに。

フィンをつけるとなんか落ち着く。

魚影は昨日のスポットよりも薄い気がするけど、テトラポットの間を除くとゆっくり休んでいる魚がたくさん。海であれば人の気配、銛が岩に当たる音、不用意なキックの音に魚たちは敏感に反応してさっと散っていくのになんというか皆、のんびり優雅に暮らしている。川の流れる音の影響なのかしら、あるいは川魚はすれていないのかしら。

ひとしきりそんな彼らの世界を覗かせてもらいながらナマズを探す。そしてやっぱり、僕のナマズサーチ能力ではまったく見つけられない…。

根気よくテトラの間をのぞいているとこれまでの魚と違うサイズの1匹が奥でのんびり休んでいるのを見つけた。

フナの化け物!?

一度、呼吸をしに上がって潜るもやっぱりその穴にいる。魚の種類はわからんけど、でかいことは間違いない。悠々とこちらに腹を見せてのんびり休んでる。外しようがないアングル、間合い。

余りにも無防備で若干、申し訳ないような気持ちが沸き起こる(←かなり甘い…)けど、「獲りたい」という思いが勝って狙いを定め、仕留めました。昨日は3本銛先でナマズにはじかれたので今日は貫通しやすい1本銛先。いい感じで突き抜け、押さえ込んだものをあげました。なかなかのサイズ。

フナ、ではないな…。大きな鱗、ぎょろりとした目玉。あ、もしかして鯉かも…。

こっちの川で泳いでいる錦鯉とは違う、固有種の鯉がこの川にはいるとペペさんから聞いてました。でも夏場は臭みが強くて食べないと…。しまった、鯉か…。

写真を撮ってぺぺさんに送ると「鯉ですねー」と一言。僕の知ってる鯉とシルエットは違う(体高が思ったよりある)し、ヒゲも生えていないのだけど、でも鯉だなーー。

臭くて食べられなかったらどうしよう、と思いつつ…。仕留めてしまったし若干複雑な気分。

気を取り直して、河原の石をまな板にナイフで3枚におろすことにしました。魚突きはこの行程が大事なんだな、というのを思い出しました。仕留めた命にナイフを入れて切り身を作っていく(→食べ物に仕立てていく)プロセスで自分と同化するというか(大げさかな)。鱗をそいで、背中にナイフを入れて背骨をはがし、切り身にしていく。徐々に「食べ物」になっていく。

さて、こいつをどうしたものか…(後先考えていなかった。しかもこの日の夜には逗子へ向けて帰る予定)。

このあと、会う予定だったFood Hub Projectの樋口さんに相談したら、若干、面食らいながらも「かま屋さんの庭にファイヤーピットがあるからそこで焼けばいい」とのこと。

ちなみに。かま屋さんはFood Hub Projectが運営する地元の食材を使った地元の人のための食堂。ここで売られている食パンは史上最強旨いです。超オススメ。通販でも買えます。ぜひに。かまパンストアオンライン

鯉はオリーブオイルと塩、ローズマリーでシンプルに焚き火で焼き上げることに。パサパサした感じなのかな、と思っていたけど、なかなか弾力のある肉で、皮に支えられ丸まっていく。ジュワジュワと肉汁が垂れる。うまそう~。

かま屋さんの庭先で火を囲んでいるから周囲の人が引き寄せられて集まってくる。おすそ分けをしながらつまむ。

旨い!!臭みがまったくない、というわけではないけど、あまり気にならない。ローズマリーと相性がいい。歯ごたえもばっちり。血合いもうまい。

誰かが言いました「アクアパッツァがあいそう」。確かに!!

やや、うまかった。地元の食材をそこらへんにいる人とシェアしあって食べる。最高の時間でした。

ぺぺさん、樋口さん、ありがとうございましたー!