今日は原っぱ大学リトルコース。とある子が僕の見ぬ場所からキノコを採ってきました。

そんなに悪そうじゃない見た目。そしてなによりも芳醇な香り。濃厚なシイタケのような食欲をそそるかおり。うまそうだな、と思う。「直観」では行けそう。うまそう。

だけど僕は素人。僕らの山ではこれまでキクラゲ、シイタケは食べてきました。が、明らかにこいつはシイタケではない。似ているけど違う。そして生えていた場所を自分で確認していない。いろいろ不安なことがあり、いったん、その場では食べず。持って帰ってきて同定ネットサーフィン。

「キノコ」「白い」とか「キノコ」「いいにおい」とか。通常検索、画像検索を駆使しまして情報を集めました。

特徴的だなと思ったのが・・・
1)匂い(本当にいい香り)。だけどグーグル検索だとこれはなかなか探すのが難しい。感覚的なものだから。
2)かさの中央のくぼみ。どの子もほんのりくぼんでいます

3)ヒダが細かい

4)ヒダが柄に滑らかに斜めに向かっている(この形状がすごく特徴的だと思いました。こういう形のがなかなかない)

かさがざらついているのだけど、それはどうも乾燥度合い等で変わるらしく同定にはあまり役に立たなそう。色は黄土色とも白とも。これもなかなかはっきりと言えない…。

で、ネット上で探すこと約1時間。3種がこの特徴に近いのではないかな、と思い至りました。

・ホテイシメジ
・カヤタケ
・ドクササコ

「ホテイシメジ」:食用で行けるらしいのですが、「きのこ図鑑」によると…
“体のアルコールを分解する酵素を一時的に奪う成分を含むキノコである為、アルコールを飲む前、または飲んだ後、24時間以内にホテイシメジを食べると動悸、頭痛、発疹などの急性アルコール中毒の症状がでるとされており、十分な注意が必要”とのこと。きのこの毒、なんか色々あるのね。

ただ、これちょっと柄の太さが違う感じがする。僕の手元にあるのはもっと細くてスーッとしている&色味が違うような。

「カヤタケ」:これも食用でいけるらしい。きのこ図鑑のページはこちら。ただ、最近は毒が発見されたとか。ほぼ日の記事では「毒」と断定されております・・・。こいつは割とそっくりだなぁ。

そして問題の…。
「ドクササコ」:これがね、すごいんです。「ドクササコ」で検索するとたくさん出てくるのでぜひ調べてほしいのですが、「きのこ図鑑」で見ると…。
猛毒きのこ。ドクササコは食べると少し期間が経ってから手足の先や男性器の先に火傷のような激痛が走るという非常に珍しい毒性を持っています。それが数週間から一ヶ月以上続くとされ、今の所、有効な治療法はない

うぎゃー。男性器の先にヤケドのような激痛が1か月…。ほかのサイトで見ると、この毒は致死性はないらしいのだけどあまりの痛みに自殺者がでるほどだとか…。

そのドクササコの特徴を「きのこ図鑑」から引用させていただきました。
・大きさが直径3~10cm
・中央が窪んでいますがフチは内側に巻いています
・ヒダはツカに大きく垂生し、密に並んでいます。色はカサの色よりやや薄い同系色です。

直径3cm~5cmぐらいで、フチが内側に巻いて、中央がくぼんでいて、ヒダの特徴がぴったりそのまんま…。

全部あってる…。
「ドクササコ」でグーグル画像検索をすると…。検索結果はこちら

僕の写真と見比べてください。ヒダから柄への流れ方、ヒダの密度、中央のくぼみ…。うーむ、やっぱり似てる…。

ただ、「ドクササコ」は日本海側に多く生息しているということ、秋に多い(たまに春)とのことなので、この時期(5月)の関東で生えるものなのかわかりません…。キノコは2000種ぐらいあるらしいし、似た違う種の可能性もあります。

でも、君子危うきに近寄らず。
さすがに「ちんちんに自殺したくなるほどの激痛が1か月。特効薬無し」のリスクを取ろうとは思いませぬ…。
すごーくいい匂いなのですが廃棄することにします。

あと、生えていた場所を自分で確認していないのもだめですな。同定にはどこに生えていたかという情報がすごく役立つ、と改めて知りました。

今の僕の知識ではとてもとても手が出ませぬ。残念。合掌。
やっぱり、キノコはうかつに手を出さず、ちゃんと調べることが大事だと改めて思いました。